相続トラブルでよくある10個の揉める要注意パターンと対処方法

相続

相続トラブルにはよくある「要注意パターン」があるので対処方法をお伝えしようとすると

「うちは大丈夫だよ。」と言う方がいます。

ゆっちゃん
ゆっちゃん

本当にそう言い切れるでしょうか?

山 形
山 形

相続の難しい所はそう何度も経験する事ではないので、いざ直面した時にどんな事が起こるのかをあまりイメージできない方が多いのです。

ただ実際に相続トラブルになってしまうケースと言うのは大体同じ事が原因となっているので、事前にその「要注意パターン」を知っておく事で対処する事が出来ます。

スポンサーリンク

パターン1:相続財産に不動産がある

相続トラブルになるパターンの中で一番多いのがこの不動産が原因となるケースです。

そして「相続トラブルになるなんて不動産が沢山ある不動産王なんでしょ?」と思われる方が多いのですが実際には全く逆で、「たった一つの実家の土地と建物」を相続するケースが非常に多いです。

山 形
山 形

何故かと言うと、相続人が複数いた場合に不動産は分割する事が難しく公平に分ける事ができないケースが多いからです。

じゃ不動産を相続しなかった人にその分の現金(代償金)を渡せば良いと言う考え方もありますが、不動産はこの評価が難しいのでまた話が複雑になってきます。

現金や株式なら評価金額が分かりやすいですが不動産は評価方法も色々あって、不動産売買で使われる「時価」、相続税を計算する時に使われる「相続税評価額」、固定資産税を計算する時に使われる「固定資産税評価額」など様々です。

相続の時は「こう評価する」と言う基本ルールは決まっているものの、その方の立場によって高く評価をしたい方もいれば低く評価をしたい方もいて揉める原因になってしまうんですね。

そして更に話を拗らせてしまう最も最悪なパターン「分けられないから共有持分にしておけばいい」と安易に考えてしまう事です。

この状態で放置しておくといつかは次の相続が発生し、どんどん共有持分権者が増えていく事になります。

ゆっちゃん
ゆっちゃん

その内、誰が所有者なのか分からないなんて事になりそうだね。

「取り敢えず共有にする」と言うのは何の解決にもならず問題を先送りしているだけなので、更なるトラブルを作らない為にも自分の世代で解決する様にしましょう。

不動産がある場合の対処方法

「誰に」「何を」「どれだけ」残したいのかを遺言に残す事が重要です。

そして相続財産の殆どが不動産で現金があまりないケースでは、不動産を相続した人が代償金の工面で困る事がない様に生命保険を活用して準備してあげる事も必要です。

生命保険の保険金は受取人固有の財産として考えられ遺産分割の対象にならない為、「渡したい人」にちゃんと渡す事ができます。(相続税はかかるのでそれを加味した保険金額を設定しましょう。)

山 形
山 形

「うちは相続する不動産が少ないから大丈夫」なんて油断はせずに対策しておきましょう。

パターン2:親と同居して介護した相続人がいる

コレもすごく多いパターンです。

例えば姉妹のうちの一人が親と同居して面倒を見ると言うケースは多いですよね。

仮に姉が家に残り親の面倒を見る場合、親が歳をとって介護が必要になったりその期間が長くなればなるほど負担はとても重くなってきます。

ゆっちゃん
ゆっちゃん

介護は大変だから仕事にも影響が出たり、婚期を逃してしまうなんて事もあるかもしれないよね。

そんな中、親が亡くなって相続の話になった時に結婚して家を出て介護していなかった妹は「家はいらないから代償金を」と当たり前の法定相続分を要求し、家に残って介護していた姉は今まで好き勝手していた妹に同じだけの遺産を渡す気には到底なれない。

山 形
山 形

こんな悲しい結末は実は多くて、とても揉めるので遺産分割調停になり解決まで何年もかかるケースもあります。

介護や事業の手伝いの程度が大きい時は特別な貢献があったとして、その相続人の相続分を増やしてもらえる「寄与分」が認められるケースがあります。

ただ家庭裁判所での決定が希望通りになるかは分かりませんし、何年も時間がかかる事が多いので心身共にとても消耗してしまいます。

寄与分についてはコチラの記事で詳しくまとめています。

【寄与分】相続でもめやすいパターンと認められる為のアレコレ
この記事では「寄与分」について詳しく解説しています。その方の状況によってはこの寄与分がもめごとの原因になるケースもあるんです。もしアナタがこれからお伝えするパターンに当てはまる様ならしっかり準備しておく事をオススメします。

介護した相続人がいる場合の対処方法

このケースでもやはり遺言を残す事が有効です。

ゆっちゃん
ゆっちゃん

本人の意思を示す事で相続人達も納得する場合が多いから、トラブルまで発展せずに解決できる可能性も高くなりますね。

ただ注意点として「遺留分」と言うルールがあり、いくら遺言を残したとしても相続人は遺産の一定の割合を相続できる権利が民法で保障されています。

山 形
山 形

同居していない相続人の遺留分を侵害しない様な遺言を残さないと、逆に遺言が原因でトラブルになりかねませんので注意しましょう。

遺留分についてはコチラの記事で詳しくまとめています。

【遺留分】遺言書を作るならトラブル回避の為に必ず知るべきルール
亡くなった方の思いを伝える遺言書は相続の際の重要なポイントの一つですが、書く時に「遺留分」を考慮して書かなくてはいけません。そうしないと逆に遺言書が原因でトラブルが発生する可能性がとても高くなるのでシッカリと「遺留分」について理解しておきましょう。

パターン3:前妻との子・認知した子が現れる

これはちょっとドラマみたいな話だと思うかもしれませんが、実際にあるとかなり揉めるパターン間違いなしです。

父が亡くなって相続人調査をして初めて自分たち以外の相続人の存在に気付くってヤツですね。

過去に知らない離婚歴があって前妻との間に子供がいたり、実は認知した子がいるケースです。

山 形
山 形

お互いに自分の立場で物事を考えるので、当然ですが話しをしてもかみ合いません。

今の家族からすると相続財産は自分達で作ったと考えるので無関係な前妻の子供や、認知した子供に遺産を渡す事は納得できないですよね。

一方、前妻の子供や認知された子供からすると自分は正規な相続人であり、ルールに則った法定相続分があるのでその分はもらえて当然だと考えます。

前妻との子・認知した子がいる場合の対処方法

この場合もやはり遺言が有効です。

ゆっちゃん
ゆっちゃん

「今の家族に多く財産を残す」などの配慮があれば今の家族も納得感がありますし、他の子供も「遺言があるならしょうがないか」と考えてくれる場合もあるかもね。

ただこのケースでも「遺留分」を考えなくてはいけないのは同じです。

パターン4:内縁の配偶者がいる

意外と多いのがこの内縁の配偶者がいるパターンです。

戸籍上の籍が入っていないだけで10年20年と長い年月を共に過ごした二人は夫婦同然の関係と言えます。

ただ家を購入したり、一緒に財産を築いてきたとしても内縁の配偶者には相続権がありません。

夫が亡くなったとたんに夫の前妻の子供が「あんたには相続権がないんだから家もお金も1円もあげない」と言ってくる事があります。

ゆっちゃん
ゆっちゃん

生前に何も対策を取っていないとあなたの死後に内縁の配偶者の住む場所すらなくなってしまう可能性が高いのです。

内縁の配偶者がある場合の対処方法

戸籍上の第三者である内縁の配偶者に相続財産を渡す為には「生前贈与する」「遺言を残す」「生命保険に加入する」の3つの方法があります。

ただ生前贈与は渡す財産の金額や渡すものが何かによって向かない事があります。

生命保険も受取人を相続人以外の第三者にする場合は色々と条件があり保険会社によってもルールが違います。

山 形
山 形

なかなか厳しい条件である事が多いですし、万が一契約できたとしても保険金を受取る際の税金も非課税枠が無いなど内縁の配偶者は優遇されていない状況です。

ですからここでも一番有効なのは遺言を残す事と言えそうです。

パターン5:子供がいない夫婦

続いては子供がいない夫婦という事で今までとちょっと違うパターンです。

山 形
山 形

子供がいないと相続人が少ないので揉める事も少ないんじゃないかと思うかもしれませんが、そうでもないんです。

子供がいない場合の法定相続人は妻と「夫の親」になり、関係性が上手くいってない場合は嫁姑問題が勃発する事になります。

既に親が亡くなっている場合は「夫の兄弟姉妹」が相続人となり、兄弟姉妹も亡くなっている場合は「兄弟姉妹の子供(甥姪)」が代襲相続する事になります。

ゆっちゃん
ゆっちゃん

妻と兄弟姉妹の関係性が薄い場合はトラブルになる可能性も高いですし、甥姪となると更に関係性は薄くなるよね。

子供がいない場合の対処方法

この場合も遺言を残して意思表示する事でムダな争いを避ける事が出来ます。

今まで注意点としてお伝えしていた「遺留分」ですが、親にはアリ兄弟姉妹と甥姪にはありません。

ですから「相続財産のすべてを配偶者に」と言う遺言があれば全てを妻に渡す事も可能です。

そういった事も含めて遺言の内容を検討しましょう。

パターン6:事業承継が問題になる

続いては亡くなった被相続人が事業をしていた場合で、事業は法人・個人事業主どちらでもトラブルに発展してしまう可能性があります。

この場合、個人としての資産とは別に事業に関しても資産として事業承継する事になります。

ゆっちゃん
ゆっちゃん

会社が所有している不動産などの資産や株式なども評価する事になり、事業が拡大しているほど評価額も高くなります。

「会社を継ぐ相続人に対して継がない相続人が代償金を要求する」と言うのはここまで読んで頂いたあなたなら容易に想像がつくと思います。

山 形
山 形

ただでさえ社長交代によって「取引先との対応」や「社内での従業員への対応」など大変な時に身内での内輪揉めなんて最悪な展開です。

代償金を用意する為に事業規模の縮小や資産の処分なども必要になってくるかもしれません。

事業承継する場合の対処方法

事業承継する場合は被相続人が生きている内から対策を打っておく事が非常に重要になります。

遺言を残しておく事はもちろんですが代償金や遺留分の確保、事業の資産や株式の評価額の確認など資産状況を把握しておく事もとても大切です。

事業承継には生命保険がその特性からとてもマッチしているので、有効活用すると良いと思います。

パターン7:不平等な遺言がある

ここまで「遺言が有効」と言う話をしてきましたが、安易に遺言が万能と考えるのは危険です。

山 形
山 形

逆に遺言がある事でより大きなトラブルを招く事があるので、ここからは遺言が原因のトラブルについてお伝えしていきます。

例えば被相続人が亡くなった時に遺言を残したのですが、相続財産の殆どを3人兄弟の内の一人に渡すと言う内容だったとします。

他の二人は当然納得がいかないと「遺留分減殺請求」をする事にします。

「親の意思である遺言の内容に背くのか!」「遺留分を認めないなら遺留分減殺調停だ!」といった具合に話は平行線になってしまいます。

ゆっちゃん
ゆっちゃん

恐らく遺留分は認められ二人の兄弟にも相続財産は分けられると思いますが、その後の兄弟の関係は元には戻らないでしょうね。

少なくとも遺留分は侵害しない様な遺言にすべきですね。

パターン8:第三者に対する遺贈をする遺言がある

ここで言う第三者とは「生前介護をしてくれた人」だったり「愛人」だったり、様々ですが法定相続人ではない人とします。

山 形
山 形

そんな第三者に財産の殆どを遺贈するなんて遺言が出てきたら、当然本来の相続人は黙っていられません。

遺留分減殺請求から調停に発展する事は容易に想像できます。

なんとか自宅を取り戻す事が認められて妻が住み続けられる様になっても、遺留分が不動産の価値に及ばなかった場合は「不足額を愛人に払わなくてはいけない」なんて事にもなりかねません。

第三者へ極端に分与する様な遺言はトラブルの元になるって事ですね。

パターン9:遺言が偽物だと言われる

被相続人が亡くなり遺言が見つかった場合に、一部の相続人に有利な偏った遺言だと「遺言を偽造したんじゃないか?」とトラブルになる可能性があります。

自分にとって有利な内容であれば「本物」、不利な内容であれば「偽物」と主張したくなるのは当然の話で、「筆跡鑑定」したり「遺言無効確認訴訟」に発展したりするケースもあります。

ゆっちゃん
ゆっちゃん

遺言には大きく分けて自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3種類がありますが、それぞれメリットやデメリットがあるので注意しなくてはいけません。

パターン10:遺言が実行されない

祖父母などの相続が孫に発生した時にありがちなのが、遺言によって不動産や預貯金の分与があったのに仕事が忙しくて不動産の登記や預貯金の払い戻しなどをせず放置してしまったケースです。

そうこうしている間に他の相続人と共有名義になっていた不動産が、全く知らない第三者に転売されていたりする事もあります。

ゆっちゃん
ゆっちゃん

全く知らない人と不動産を共有しても、良い事なんて絶対ないですよね。

こんな事にならず遺言内容がちゃんと実行される様にするには「遺言執行者」を決めておくのが確実です。

「遺言執行者」は公平を期す為に相続人ではなく第三者である弁護士などから選ぶのがトラブルを避ける為にも良いと思います。

山 形
山 形

「遺言執行者」を決めておくと「不動産の相続登記」や「預貯金の払い戻し」「株式の名義変更」などの遺産相続手続きをしてくれるので安心です。

まとめ:準備の重要性を認識しよう

色々なパターンをお伝えしてきましたが共通して言えるのが

重要なポイント

・相続にまつわるルールを把握する

・自分の相続人を把握する

・自分の相続財産を把握する

・遺言や生命保険など事前準備をする

これらをしっかりやっておかないと思わぬトラブルになってしまうかもしれませんので気を付けましょう。

相続
スポンサーリンク
40代・50代の為の知って得するお金の話

コメント