【税務署員もやってる】会社員の手取りを増やせる裏ワザ節税術

税金

「会社員が節税して手取りを増やす」なんて事は言うのは簡単ですが実際にやるのはそんなに簡単な事ではありません。

山 形
山 形

手取りを増やす方法は2つしかなくて、まず一つ目は「年収を増やす」です。

ゆっちゃん
ゆっちゃん

でもそんなに簡単に年収を増やせたら苦労はしないですよね?

ですから今回ご紹介するのはもう一つの手取りを増やす方法の「所得控除を増やす」です。

所得控除には色々な種類がありますが今回はその中で「扶養控除」に注目して裏ワザをお伝えしていきます。

山 形
山 形

裏ワザと言ってももちろん合法で真っ当なルールを利用した節税術ですが、知らない人が多い事から裏ワザと言う表現をしています。

全ての方が使える訳ではありませんが該当する方は意外と多いと思いますし、今は該当しなくても今後該当するようになる可能性もある話なので知っておいて損はありませんよ。

扶養控除とは?

まずそもそも「扶養控除」とはどんなものなのかを再確認しておきましょう。

扶養控除は所得控除の一つで税金を課税する前に所得から一定の金額を控除できる仕組みです。

山 形
山 形

所得控除には扶養控除以外にも全部で14種類の控除があって使えるのに使わないと税金を払いすぎている事になります。

ゆっちゃん
ゆっちゃん

そんな知らず知らずのうちに損しているのは嫌やな。

簡単に言うと「自分以外に養っている人がいる場合に支払う所得税・住民税が減る制度」です。

会社員の方は年末調整の用紙に記入する機会があると思いますが、その中の一つにこの記事のアイキャッチにも載せている「給与所得者の扶養控除等申告書」があると思います。

この書類で申告する内容によって払う税金が増えたり減ったりするので、ちゃんともれなく申告する様にしましょう。

税制上と社会保険上

山 形
山 形

一言で「扶養」と言っても実は2つの側面があり「税制上の扶養」と「社会保険上の扶養」の事を混同してしまっている方がとても多いです。

ゆっちゃん
ゆっちゃん

この機会に違いを明確にしてスッキリしておきましょう。

税制上の扶養

税制上の扶養とは今回のテーマである「扶養控除」の事で扶養している方の区分に応じて下記の金額が控除されます。

控除額

控除が増えればそれだけ課税対象になる所得が減る事になり、税金が安くなるんですね。

社会保険上の扶養

社会保険上の扶養とは主に公的医療保険の事で、例えば親が子の社会保険上の扶養に入れば親は子の勤務先の社会保険に加入できます。

ゆっちゃん
ゆっちゃん

自分の税金だけでなく親の健康保険料まで安くできる可能性があるという事で良い事尽くめですね。

ただ税制上の扶養と比べると条件が厳しい為、なかなかハードルが高いと言えます。

例えば親が60歳以上の場合は年収が180万円未満と言う要件ですが、この年収には「遺族年金」や「障害年金」も含めて考えなくてはいけません。

別居の親を扶養に入れる事もできますが親の年収よりも多い仕送りをしていないと認められなかったりします。

更に75歳以上になると「後期高齢者医療制度」の対象になってしまうので、そもそも親を健康保険上の扶養家族に出来なくなります。

山 形
山 形

ここでは詳しい条件は割愛しますがこの二つ扶養は全くの別物だという事を理解しておきましょう。

扶養親族の範囲とは?

税制上の扶養で認められる扶養親族の要件を誤解している方がとても多いので、どの様なものか確認していきましょう。

扶養親族と言うのはその年の12月31日の時点で下記の5つの要件すべてに当てはまる人です。

①年齢が16歳以上であること。
②配偶者以外の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族をいいます。)又は都道府県知事から養育を委託された児童(いわゆる里子)や市町村長から養護を委託された老人であること。
③納税者と生計を一にしていること。
④年間の合計所得金額が38万円以下(令和2年分以降は48万円以下)であること。
(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)
⑤青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。

中学生以下は含まない

現在のルールではその年の12月31日の時点で16歳未満の子供は扶養控除対象の扶養親族にはなりません。

2010年までは扶養親族に含まれていましたが、子ども手当が導入されて2011年に改定されました。

6親等内の血族及び3親等内の姻族とは?

言葉で「6親等内の血族及び3親等内の姻族」といっても余りイメージがわかないと思いますので図にしてみました。

血族姻族

聞きなれない「血族」と「姻族」という言葉が出てきましたが、これは自分の家系と直系の人の事を「血族」、配偶者の家族など婚姻によってつながった関係の人の事を「姻族」と呼びます。

山 形
山 形

一番遠い6親等の血族は「祖父の祖父の祖父」なので恐らく生きてないですよね(汗)

どうでしょうか?思ったよりも対象になる範囲が広くないでしょうか?これだけ広い範囲の親戚を扶養に入れられる事を知っている方は少ないです。

この範囲は勘違いしている方が多い所なので要チェックです。

生計を一にしているとは?

ゆっちゃん
ゆっちゃん

ここも勘違いしている方が非常に多い所なので間違えない様に

要チェックですよ~。

「生計を一にしている」と言うのは家計を共にしている人と言う意味です。

例えば生活費を負担しているのであれば同居している必要はないので「単身赴任している親」「留学している子供」であっても仕送り等していれば生計を一にしている事になります。

所得金額の考え方

④では所得についての記載がありますが「所得」と似た言葉で「収入」と言う言葉もあります。

山 形
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この2つの言葉は似ている様で違う意味を持っており、まず「所得」と「収入」の違いを確認しましょう。

「収入」と言うのはお給料や年金などの事を指しており、「所得」とは収入から各種の控除を引いたものを指しています。

例えば親の年金の場合は下記の控除額を引いて所得を求めます。

年金を受け取る人の年齢(a)公的年金等の収入金額の合計額(b)割合(c)控除額
65歳未満(公的年金等の収入金額の合計額が700,000円までの場合は所得金額はゼロとなります。)
700,001円から1,299,999円まで100%700,000円
1,300,000円から4,099,999円まで75%375,000円
4,100,000円から7,699,999円まで85%785,000円
7,700,000円以上95%1,555,000円
65歳以上(公的年金等の収入金額の合計額が1,200,000円までの場合は、所得金額はゼロとなります。)
1,200,001円から3,299,999円まで100%1,200,000円
3,300,000円から4,099,999円まで75%375,000円
4,100,000円から7,699,999円まで85%785,000円
7,700,000円以上95%1,555,000円

*国税庁のHPから引用

親が65歳以上の場合は120万円の控除が基本となるので年間158万円以下の年金額の場合、所得が38万円以下になるので扶養に入ることができます。

山 形
山 形

定年までキッチリ厚生年金をかけていた場合はほとんどの方が200万円を超える年金を受け取っていると思うので該当するケースは稀だと思います。

ゆっちゃん
ゆっちゃん

ただ自営業で国民年金しかもらっていない場合は該当するケースが多いと思います。

遺族年金は所得じゃない?

そしてよくある勘違いケースとしては父が亡くなって母が遺族年金として引き継いでもらっている場合です。

「父の老齢厚生年金」から「遺族年金」に名前が変わっただけに感じますが、そもそも「遺族年金」は所得にカウントされません。

ですから母の老齢基礎年金だけの場合は38万円以下になるケースは十分あり得ます。

具体的な節税額とは?

ここまでの話を整理すると「扶養家族がいるといくら控除になるのか?」「どんな人が扶養親族にできるのか?」をお伝えしてきました。

山 形
山 形

ここからは実際に「どのくらいの金額が節税になるのか?」と言う効果を具体的に見ていきましょう。

所得税は収入によって税率が変わるので年収別に3パターン記載しています。

住民税は住んでいる地域によって変わってきますのでご自身の住んでいる地域の税率で計算していただければと思いますが、ここでは東京都の税率で計算しています。

節税額

例えば年収300万円の場合は一般の扶養者が1人増えると所得税+住民税で5万4500円の節税になります。

年収300万円の節税額:所得税1万9,000円+住民税3万5,500円=合計5万4,500円

同じ様に別居の親を1人扶養する事によっては6万7000円の節税効果があります。

ゆっちゃん
ゆっちゃん

こうして具体的な金額を見ると結構大きいので、できる環境にある方はやらないと損ですね。

扶養控除見直しの注意点

扶養控除の見直しは効果が大きいのでオススメなんですが3つの注意点もあります。

その家庭の状況によって一概に扶養に入れた方がお得とは言えない場合もあるので要チェックです。

注意点その1:高額療養費制度に要注意

まず一つ目の注意点は「高額療養費制度」を適用する場合で、「高額療養費制度」についてはコチラの記事で詳しく解説しています。

【40代・50代の保険見直し】最強の医療保険はコレだ!
医療の保障や死亡保障など色々な保険の種類がありますが、どの保険でも共通しているのが「公的な保障がどの様な内容になっているのか?」を考え「それで足りない部分を民間の保険で補う」という考え方です。

「高額療養費制度」は所得に応じて自己負担限度額が変わる仕組みですので、親を扶養に入れる事で自己負担限度額が高くなる可能性があります。

親が高齢になってくれば病院にかかる機会も増えてくると思いますので、よく検討しなくてはいけません。

注意点その2:介護費用に要注意

2つ目の注意点は親が介護サービスを利用するケースです。

例えば介護保険サービスを利用した時に一定額を超えた分を払い戻してくれる「高額介護サービス費」を利用する場合や「特別養護老人ホーム」などの介護保険施設に入居する場合に世帯の所得が関係してくるからです。

親を扶養に入れているかどうかで毎月何万円も変わってくるケースがあるので、逆に負担増となってしまう可能性があります。

注意点その3:共働きは要注意

最後の3つ目は最近増えている夫婦共働きのケースで「夫と妻のどちらの扶養にするべきなのか?」と言う点です。

所得税だけの話であれば「税率の高い方の扶養にした方が効果が高い」ので分かりやすいのですが、住民税を含めて考えると「所得の少ない方の扶養にした方が良い」と言うケースがあるんです。

住民税の非課税限度額とは?

住民税には一定の金額以下の所得であれば住民税が課税されないというルールがあります。

ここでは一番人口の多い世田谷区の条件を見ていきましょう。

所得割も均等割もかからない方

  1. その年の1月1日現在で、生活保護法による生活扶助を受けている方
  2. 障害者、未成年者、寡婦、寡夫の方で前年中の合計所得金額が125万円以下(給与収入になおすと、204万4千円未満)の方
  3. 前年中の合計所得金額が次の項目の金額以下の方
    • 扶養親族等のいない場合 35万円
    • 扶養親族等のいる場合 35万円×(本人+扶養親族等の数)+21万円

所得割がかからない方

前の年の総所得金額等が次の項目の金額以下の方

  • 扶養親族等のいない場合 35万円
  • 扶養親族等のいる場合 35万円×(本人+扶養親族等の数)+32万円

(注意)扶養親族等 納税者と生計を一にする、合計所得金額が38万円以下の配偶者(内縁や未届の場合を除く)や親族をいいます。
世田谷区HPから引用

今現在、勤務先で家族手当などが支給されている方は変更した事で受取れなくなってしまう事もあるので事前に確認しなくてはいけません。

勤務先によっては健康保険の登録先と扶養先を統一する様に決められているケースがあったり、親への仕送りの金額によっては「それじゃ扶養しているとは言えない」と言われるケースがあったりします。

勤務先で確認してみましょう。

まとめ:あなたも税金を払いすぎているかも

この様に注意点はありますがこの話を知っている方は普通に別居している親を自分の扶養に入れていたり、誰の扶養にも入っていない親族を自分の扶養に入れてしまっている方も多いんです。

ゆっちゃん
ゆっちゃん

それはこの辺の情報に詳しい税務署員に多いと言う噂が・・・納得ですよね。

山 形
山 形

でも知らない方はより多くの税金を払う事になってしまっているかもしれません。

あなたは大丈夫ですか?

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